和式四弦 レアエワル LE'A'EWALU 絹糸弦 鈴木慎一 Shinichi Suzuki







和式四弦の取扱注意点

ネックの変形や絹糸絃の断裂を防止するために演奏しないときは必ず弦のテンションを軽く緩めておいてください。

ペグ自体が緩んでくるとチューニングが不安定になりますのでその際はドライバーで抵抗が出るまで適当にお締めください。

ボディ外面は水や汗には耐性がありますが放置しておくと変色の原因になりますので柔らかな濡れタオルで払拭後、乾いたタオルで乾燥してください。

絹糸絃を含め、和式四弦樂器は紫外線で劣化しますので長時間の直射日光下での放置、保存はお止めください。また樂器内部については防水処理はしておりませんので御椀のように水を入れないようにお願いします。

考えにくいことですが体質により漆でかぶれたり絹糸絃によるシルクアレルギーが起こる事があるかもしれませんが、その際は使用をやめて皮膚科の医師にご相談下さい。

なお、一台ずつ職人たちの手作業により作られていますので購入につきましては木目だけでなく形、色の出方が写真と当然、異なりますことを御了承ください。特に写真のペグは白色ですが現物は黒色になります。

修理、調整を希望される方、当社までお気軽に御連絡ください。8年間は送料代・部品代はオーナ側の実費負担となりますが工賃等はサービスさせていただきます。
絹糸絃交換・調整についてもお気軽に相談ください。

なお、古式拭漆は傷つきやすいのでなるべく傷をつけたくない場合はブリッジ後方にマスキングテープで保護してからの慎重な絹糸絃交換をお奨めします。

演奏機能だけにウエイトを置くのではなく、それに負けず劣らず木製オブジェにもなる樂器、これがLE'A'EWALUの目指した新しい樂器のスタイル「和式四弦」です。
細かい傷も家屋等と同様、あなたと重ねた時間の証なのです。




本来、樂器は「樂しむ器」であります。

上手い下手といった演奏評価よりも、ぜひ樂器そのものに触れて、そのものを見て楽しんでいただければ宜しいのです。軒先に吊るした風鈴と同じで構わないと我々は考えます。

和歌のように自分なりの心地よい短いメロディを創る樂しみは絹糸弦があればこその特長です。室町時代~江戸時代において薩摩藩では武士の嗜みのひとつとして薩摩琵琶を普及、大いに士気を上げ、後の大政奉還の大きな原動力となったことは言うまでもないでしょう。もしかすると薩摩琵琶がなかったら明治維新は起きていなかったかもしれないというのは言い過ぎでしょうか。

ときに人は人生において言葉に出来ないほどの感情に押しつぶされそうになることが何度か訪れると思いますが、言葉の代わりに樂器が発する音色によって癒されたときに樂器は人生の友であることを再確認させてくれます。今よりももっと地位や身分において束縛や規制の厳しかった時代では尚更のことだったでしょう。

地上に棲む生き物たちは人も含めて、それぞれの声や身体を使って「音」を発しますが樂器を使える生き物は人間だけです。樂器は苦手などと言わずに単発音でも構わないので絹糸絃の発する「鳴弦音」を心穏やかに聴いてみてください。遠い先祖たちの密かな息遣いが感じられるかもしれません。

現在日本は余りにも雑音が多過ぎて聴こえるはずの天然の自然の音もほとんど聴き逃しているような気がします。特に街暮らしの人は日頃から静寂の中に身を置いて「五感」を研ぎ澄ますことが必要じゃないでしょうか。

そのときはぜひ叢雲・瀧波を吟行の友にお連れいただければ更なる「風情」を楽しめるはずです。生涯、叢雲・瀧波を寵愛いただければメーカー冥利に尽きます。

前時代的な武骨なホームページを最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 少しでもみなさまに日本伝統工芸存亡の危機が伝われば幸いです。

LE'A'EWALU 社